2023年1月9日、10日と2日間にわたり2回目の技術指導を行いました。
とは言っても、私は専ら記録係で主役は辛嶋技術者と通訳の木村さん、そして全体を見守る吉村リーダーです。今日は奇しくも最初の技術指導(2020年1月10日)からちょうど3年。タイ国鉄複線化工事はコロナ禍での中断や遅れもありましたが、3年も経過していることに驚きを隠せませんでした。
辛嶋技術者によると、DD51が日本での現役時代に実施した全検から約10年経過しても状態が良いことへの驚きとともに、3年間稼働し続けていることはタイの技術者が指導を受けた内容を愚直に実施し続けてきた証とのこと。一部、失念しているメンテナンスがあったものの、3年経過し工事終盤に再度チェックできたのは、コロナ禍の幸いでした。
1142号機は片エンジンがオーバーヒートの疑いがあったのですが、タイの技術者によく話を聞くと、オーバーヒートでダメになったのではなく、散水装置が働いたことやオーバーホールに近い修繕を行ったことからエンジンは動く状態。しかし、2機のエンジンの回転数が揃っていなかったため、辛嶋技術者が回転数を調整することに。試運転を繰り返しながら機関車から発せられる音と両エンジンの回転数とにらめっこしている辛嶋技術者。まさに機関車と会話しながらコンディションを整えるトレーナーです。
両機ともに状態を確認したところで2日間の日程は終了。余韻を感じる暇もなくタイ国鉄の夜のダイヤ前には現場に戻るとのことでDD51はゆっくりと南へ移動していきました。
その後、AS社の計らいでノンプラドックで再会したDD51に乗せてもらい。現場までの道のり約30分間、元気に走るDD51を感じながらタイをあとにしました。
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